SDカードには、IBM、インテル、パナソニック及び東芝が設立したライセンス付与団体である4C Entity、LLCによって開発、提供されている記録メディア向けのコンテンツ保護技術(CPRM)が搭載されています。この技術により、安全な音楽やビデオ等の商用コンテンツ流通システムを実現しています。
CPRMは以下のようなケースで用いられており、CPRM非対応カードをCPRM対応ホストで使用すると不具合を起こす可能性があります。
- 地デジ番組やワンセグ番組の放送録画や他機器への持ち出し(SD-Video規格を使用)
- 着うたや電話の呼び出し音データのSDカードへの保存(SD-Binding規格を使用)
- SD-Audio対応メディアプレーヤーやSDコンポを用いた音楽データのSDカードへの保存(SD-Audio規格を使用)
CPRMは、これまで全てのSDカードに実装されていましたが、SD規格 Version6.1でオプション仕様となり、CPRMを実装していないSDカードと実装しているSDカードの判別を目的として、CPRMが実装されていないことを意味する以下のマークが新に定義されました。このマーク若しくは “著作権保護機能(CPRM)非対応” 相当の語句は日本市場向けのカードの場合には、パッケージとWeb/Catalogへの表示が義務付けられ、その他の市場向けのカードの場合にはオプション表示となります。
上記1~3のようなケースにおいて、本マークの付いたCPRM非対応カードを使用した場合の例を以下に記載しますので、ご注意ください。
SD-Video規格を使用しているホストの場合
CPRM対応機器にCPRM非対応カードを使用すると以下のような不具合を起こす可能性があります。
- ワンセグ放送やディジタル放送番組のSDカードへの録画ができません。
- ワンセグ放送やディジタル放送番組を録画したレコーダやPCからSDカードへの持出しができなかったり、予想外のエラーメッセージが表示されたりします。
SD-Binding規格を使用しているホストの場合
CPRM対応機器にCPRM非対応カードを使用すると以下のような不具合を起こす可能性があります。
- 着うたや着うたフルの楽曲データを内蔵メモリからSDカードに移動できない。
- ショップ等で、SD-Bindingで書き込まれたデータの引っ越しができない。
SD-Audio規格を使用しているホストの場合
CPRM対応機器にCPRM非対応カードを使用すると以下のような不具合を起こす可能性があります。
- SD-Audio対応メディアプレーヤーやオーディオコンポ、レコーダ等によるSDカードへの録音ができない。
- 内蔵ハードディスクに録音されたコンテンツのSDカードへの持ち出しができない。